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使ってないサブスクを直視できないのは痛いからだ——AIにやらせる「痛くない棚卸し」の手順

使ってないサブスクを直視できないのは痛いからだ——AIにやらせる「痛くない棚卸し」の手順

※本記事にはプロモーションが含まれます。

「サブスクの棚卸し、そろそろやらないとな」と思ってから、何ヶ月経っただろうか。俺は半年単位で放置していた。理由ははっきりしている。明細を見るのが痛いからだ。

カード明細を開くというのは、過去の自分の判断を一覧で突きつけられる行為だ。使ってないサービス、契約したことすら忘れてるサービス、「いつか使うから」で生かしてあるサービス。1行ごとに小さくダメージが入る。ADHDの俺は、この「痛い作業」を先延ばしする才能だけは一級品なので、棚卸しは永遠に始まらなかった。

だから発想を変えた。痛い部分を全部AIにやらせる。俺が明細を1行ずつ読む工程を、仕組みごと消す。前に資産と負債の仕分けをやったときに「サブスクの棚卸しはAIにやらせた」と書いたが、今回はその手順を全部公開する。

棚卸しが続かないのは、ズボラだからじゃない

先に構造の話をする。サブスクの棚卸しには、痛みが3段階ある。

  1. 明細を開く痛み(過去の判断と対面する)
  2. 使ってない事実を認める痛み(「使った回数」を思い出そうとして、思い出せない)
  3. 解約作業の痛み(解約ページはだいたい奥地にある)

この3連コンボを1日で全部やろうとするから、全部やらないことになる。意志の問題ではない。設計の問題だ。設計の問題なら、設計で解決できる。手順は5つ。

手順①:明細をエクスポートして、AIに表を作らせる(手作業ゼロ)

まず、カード会社の会員ページから明細をCSVでダウンロードする。数ヶ月分あるとよい。会員ページにログインするところだけが人間の仕事で、あとは全部AIの仕事だ。

ダウンロードしたファイルを、Claude CodeなりチャットAIなりに渡して、こう指示する。

このカード明細から、毎月(または毎年)同じ金額が引き落とされている
サブスクリプションらしき項目を全部抽出して、表にしてください。

列: サービス名 / 月額 / 年額換算 / 引き落とし日
- 年払いのものは月額換算も併記
- 同じサービスの表記ゆれ(英語表記など)はまとめる
- 合計金額(月額・年額)を最後に出す

数分で、自分のサブスク一覧が月額・年額換算つきの表になって出てくる。ここで大事なのは、俺は明細を1行も読んでいないということだ。痛みの第1段階を、丸ごとスキップしている。

カード明細に出てこないもの(キャリア決済、アプリ内課金)は、メールを「領収」「ご請求」などで検索して、出てきたメールの件名一覧を同じようにAIに渡せば拾える。

注意:明細をAIに渡すときは、カード番号・氏名などの個人情報列は削ってから渡すこと。CSVなら利用日・利用先・金額の列だけ残せば棚卸しには十分だ。

📌 【公開前に対応】TODO: 体験談: AIに出させたサブスク一覧表のスクショ(サービス名・金額はぼかし加工)

手順②:「何回使った?」ではなく「最後に使ったのはいつ?」

表ができたら判定に入るが、ここで質問を間違えると詰まる。

「このサービス、月に何回使ってる?」——これはダメな質問だ。思い出せないし、思い出せないと「たぶん使ってる」に倒れる。人間は自分の過去の利用回数を、都合よく水増しして記憶している。

効く質問はこっちだ。「最後に使ったのはいつ?」

  • 即答できる(先週使った)→ 生きてるサブスク
  • 思い出すのに時間がかかる → だいたい1ヶ月以上使ってない
  • そもそも何のサービスか思い出せない → 判定終了

回数は記憶を捏造できるが、「最後の1回」は捏造しにくい。しかも答えは3秒で出る。表の1行ごとに「最後に使ったのはいつ?」と自問して、「1ヶ月以内/それ以前/不明」の3択で印をつけていく。ここだけは人間の仕事だが、痛くない。過去の自分を責める工程が入っていないからだ。

手順③:解約は1日1個まで

「それ以前」と「不明」の印がついたやつを解約していく。ここでルールを1つ。解約は1日1個まで

全部いっぺんに解約しようとすると、3個目あたりで解約ページの迷路(引き止めアンケート、電話でのみ受付、ログインパスワード忘れ)に心が折れて、「また今度でいいや」になる。そして「また今度」は来ない。全部やろうとすると、全部やらない。これはADHDの俺が何百回も検証済みの法則だ。

1日1個なら、どんなに解約ページが陰湿でも5分で終わる。10個あっても10日で終わる。「今日の1個」だけをやる。むしろ1個やったら今日はもう禁止くらいでいい。明日の分を残しておくと、連続記録がゲームっぽくなって続く。

手順④:残すものは「資産列か負債列か」で言語化する

解約しないものが残る。ここで終わらせず、残す理由を1行だけ書く。使う枠組みは前に書いた資産/負債の2列だ。

  • 資産列:自分のポケットに金を入れてくる側で働いているもの(仕事で使うツール、収入につながる学習サービス)
  • 負債列:ポケットから金を持ち出すだけのもの(娯楽)

誤解してほしくないが、負債列のサブスクを持つこと自体は悪ではない。娯楽は要る。大事なのは「これは負債列。娯楽として払っている」と自覚して払うことだ。「なんとなく契約したままの負債」と「納得して払っている娯楽費」は、金額が同じでも別物だ。前者は棚卸しのたびに痛むが、後者はもう痛まない。

逆に、資産列のつもりで残すなら「これが具体的に何の収入・成果につながっているか」を1行書けるか試す。書けなかったら、それは資産のコスプレをした負債かもしれない。

手順⑤:浮いた金額は自動積立に振り替える(でないと消える)

最後が一番大事だ。解約して浮いた月額は、放っておくと消える。生活費の海に溶けて、何も残らない。ラットレースの回で書いたとおり、支出は空いた枠に合わせて勝手に膨らむからだ。

だから、解約が一段落したら、浮いた合計額とだいたい同じ金額だけ、積立の自動買付を増額する。毎月自動で引き落とされて、自動で積み上がる側に付け替える。

これは言い換えると、負債列のサブスクを解約して、同じ金額で「資産列のサブスク」を契約し直すということだ。引き落としがある生活は何も変わらない。金の流れる向きだけが逆になる。意志は一切使っていない。設定を1回変えただけだ。

今日から真似するなら

  1. カード明細のCSVをダウンロードして、AIに「サブスク一覧+月額+年額換算の表」を作らせる(明細は読まない)
  2. 表の各行に「最後に使ったのはいつ?」で3択の印をつけ、明日から1日1個だけ解約する
  3. 浮いた金額ぶん、自動積立を増額する。残したものには「資産列/負債列」の札を1行つける

棚卸しが半年できなかったのは、俺の性格が原因ではなく、痛い工程を全部自分で引き受ける設計が原因だった。痛い部分はAIに渡していい。人間の仕事は「最後に使ったのはいつ?」に3秒で答えることと、1日1個の解約ボタンだけだ。


※本記事は個人の実践記であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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